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ARUHI 住み替えコンシェルジュ
編集部
住み替えのプロ、ARUHI 住み替えコンシェルジュがわかりやすくご説明し、一人ひとりに寄り添った、安心できる住み替えを徹底サポートします。
2024.09.07
2024.09.02
出典:pixta.jp
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目次
マンションの修繕積立金は、各専有部分(部屋)を除く共用部分の維持、管理にあてられる費用です。一定期間で行われる外壁や屋根等の大規模修繕、不測の事故等による修繕等に使われます。
修繕積立金は、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出され、マンションの所有者である区分所有者から徴収され積み立てられます。
■修繕積立金から充当されたり、取り崩されたりするもの
・一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕
・不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
・土地、附属施設及び団地共用部分の変更
(マンション標準管理規約-団地型 第28条)
・建物の建替え及びマンション敷地売却に係る合意形成に必要となる事項の調査
・その他土地、附属施設及び団地共用部分の管理に関し、団地建物所有 者全体の利益のために特別に必要となる管理
(マンション標準管理規約-団地型 第28条)
マンションの管理費は、エントランスや共用廊下といった共用部分の維持、管理にあてられる費用です。管理人の人件費、管理会社への管理委託業務費、日常の清掃費用等に使われます。
管理費は各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出され、マンションの所有者である区分所有者から徴収されます。
■管理費から充当されるもの
・管理員人件費
・公租公課
・共用設備の保守維持費及び運転費
・備品類、通信費その他の事務費
・共用部分等に係る火災保険料、地震保険料その他の損害保険料
・経常的な補修費
・清掃費、消毒費及びごみ処理費
・委託業務費
・専門的知識を有する者の活用に要する費用
・管理組合の運営に要する費用
・その他第34条に定める業務に要する費用(次条及び第29条に規定する経費を除く。)
(マンション標準管理規約-団地型 第27条)
国土交通省の令和5年度マンション総合調査によると、修繕積立金の全体平均は戸当たり13,054円です。形態別では、平均は、単棟型が 13,041 円、団地型が 12,923 円です。
平均(円) | |
全体 | 13,054 |
昭和49年以前 | 12,845 |
~昭和54年 | 11,140 |
~昭和59年 | 11,241 |
~平成元年 | 12,618 |
~平成6年 | 13,519 |
~平成11年 | 13,563 |
~平成16年 | 15,102 |
~平成21年 | 14,101 |
~平成26年 | 12,058 |
~令和元年 | 12,587 |
令和2年以降 | 9,666 |
不明 | 10,408 |
平均(円) | |
---|---|
全体 | 13,054 |
20戸以下 | 15,569 |
21戸~30戸 | 14,207 |
31戸~50戸 | 13,201 |
51戸~75戸 | 12,902 |
75戸~100戸 | 12,868 |
101戸~150戸 | 12,213 |
151戸~200戸 | 11,875 |
201戸~300戸 | 11,687 |
301戸~500戸 | 11,898 |
501戸以上 | 13,131 |
不明 | ‐ |
国土交通省の令和5年度マンション総合調査によると、管理費の全体平均は戸当たり11,503円です。形態別では、平均は、単棟型が 11,580 円、団地型が 10,394 円です。
平均(円) | |
全体 | 13,054 |
昭和49年以前 | 10,169 |
~昭和54年 | 9,061 |
~昭和59年 | 9,984 |
~平成元年 | 11,484 |
~平成6年 | 11,141 |
~平成11年 | 10,567 |
~平成16年 | 13,059 |
~平成21年 | 12,175 |
~平成26年 | 12,410 |
~令和元年 | 11,901 |
令和2年以降 | 14,122 |
不明 | 11,636 |
平均(円) | |
全体 | 13,054 |
20戸以下 | 14,282 |
21戸~30戸 | 13,982 |
31戸~50戸 | 11,682 |
51戸~75戸 | 10,934 |
75戸~100戸 | 10,155 |
101戸~150戸 | 11,183 |
151戸~200戸 | 9,540 |
201戸~300戸 | 10,298 |
301戸~500戸 | 10,002 |
501戸以上 | 12,929 |
不明 | ‐ |
出典:pixta.jp
修繕積立金の積み立て方式は大きく2つあります。長期修繕計画を作成した機関で必要になると予想した金額を計画期間で割って、毎年同じ金額徴収し続ける「均等積み立て方式」とおおよそ5年に一度のペース程で徐々に修繕積立金を値上げしていく「段階増額積み立て方式」です。
国交省|修繕積立金ガイドライン(令和6年6月改訂版)に記載された「均等積立方式」のサンプル
国交省|修繕積立金ガイドライン(令和6年6月改訂版)に記載された「段階増額積立方式」のサンプル
均等積み立て方式のマンションを購入した場合、築年数が浅い時期だと類似築年数の段階増額積み立て方式のマンションと比較して「修繕積立金が高い」という現象が起こりやすいでしょう。将来的に必要なお金を計画的にためているということですので、生活費が圧迫していない住宅費であれば特に心配することはないでしょう。
一方で段階増額積立方式のマンションでは、築年数が浅いうちは周囲と比較しても安いという現象が起こりやすいですが、10年、20年と築年数が経過すると修繕積立金が高騰する可能性が高まります。
マンションが新築で分譲される際の修繕積立金はデベロッパーが設定しているケースがあり、この場合修繕積立金の金額を低くしているケースが多いです。なぜならば、購入当初の毎月の住居費の負担が減る方が購入の検討が進みやすくなるからです。多くの方は住宅ローンと修繕積立金と管理費を支払うことになりますので、購入検討の大きな要素になります。
一定期間で必要な修繕積立金の総額は大きく変わらないため、積立金が少ない期間があればどこかで積立金を多く徴収する必要が出てきます。修繕は時間経過とともに行いますので、だんだんと高くなるという現象が起こりやすくなります。
戸数が少ないマンションは比較的修繕積立金や管理費が高くなりやすいです。理由としてはマンションの設備として最低限必要な設備は規模も金額も変わりにくいが、単純に支払う頭数が少ないからです。
平均(円) | |
---|---|
全体 | 13,054 |
20戸以下 | 15,569 |
21戸~30戸 | 14,207 |
31戸~50戸 | 13,201 |
51戸~75戸 | 12,902 |
75戸~100戸 | 12,868 |
101戸~150戸 | 12,213 |
151戸~200戸 | 11,875 |
201戸~300戸 | 11,687 |
301戸~500戸 | 11,898 |
501戸以上 | 13,131 |
不明 | ‐ |
総戸数規模別修繕積立金平均額(参考:国交省|令和5年度マンション総合調査)
平均(円) | |
全体 | 13,054 |
20戸以下 | 14,282 |
21戸~30戸 | 13,982 |
31戸~50戸 | 11,682 |
51戸~75戸 | 10,934 |
75戸~100戸 | 10,155 |
101戸~150戸 | 11,183 |
151戸~200戸 | 9,540 |
201戸~300戸 | 10,298 |
301戸~500戸 | 10,002 |
501戸以上 | 12,929 |
不明 | ‐ |
総戸数規模別管理費平均額(参考:国交省|令和5年度マンション総合調査)
高層のマンションは足場を組むことも低層のマンションとは異なったりするなどの理由で、費用がかさむ場合があり高くなることが比較的多くなります。
平均(円) | |
単棟型 | 13,041 |
3階建以下 | 13,890 |
4~5階建 | 13,357 |
6~10階建 | 13,361 |
11~19階建 | 12,423 |
20階建て以上 | 14,025 |
形態別修繕積立金平均額(参考:国交省|令和5年度マンション総合調査)
平均(円) | |
単棟型 | 11,580 |
3階建以下 | 13,642 |
4~5階建 | 13,880 |
6~10階建 | 11,484 |
11~19階建 | 10,688 |
20階建て以上 | 14,415 |
形態別管理費平均額(参考:国交省|令和5年度マンション総合調査)
マンションの中には共有設備の充実を売りにしているものもありますが、修繕積立金や管理費が高くなる場合もあります。例えば機械式駐車場もその一つです。
国交省|修繕積立金ガイドライン(令和6年6月改訂版)より
機械式駐車場の使用料から修繕費用がまかなわれている場合は問題ないですが、そうでない場合は世帯全員で負担する必要があり、高くなります。そのほか共有設備も同じように考えることができます。
ここまで修繕積立金や管理費が高くなりやすい要因について整理してきましたが、なぜ修繕積立金や管理費が高いと売れにくいといわれるのでしょうか?
一例として修繕積立金や管理費が上がりやすいマンションで仮の修繕積立金と管理費を想定し平均的なマンションとの差額を算出しました。
※住信SBIネット銀行 9月実行金利0.298~%で計算
※物件金額の80%以内でお借入れした場合の金利
住宅購入で住宅ローンを利用する方は多く、住宅購入に際して購入後の毎月の住居費を意識して物件購入を進めます。その際に修繕積立金や管理費も住居費として考えることが多く、影響を及ぼします。修繕積立金や管理費の差が低金利の住宅ローンを利用する購入検討者にとっては約800万円の物件価格差と同様の支払い差になるため、売れにくくなるということが考えられます。
また戸建てと比較すると約1,800万円の差と考えることもできます。ただ戸建ては自身で将来的な修繕の用意をする必要はありますので、戸建ての購入を検討している方はお金の用意をしなくてよいわけではないためご注意ください。
修繕積立金や管理費が高くなるマンションは比較的築年数が経過しているマンションが多くなります。住居費を気にしている買主もいる可能性がありますが、室内や共有部分の経年を他物件と比較して競争に負けている可能性があります。
今回はマンションの修繕積立金と管理費と売却について解説しました。国交省のマンション総合調査は非常に参考になる点が多く、売り時や買い時の一つの参考にもなります。本記事や調査を参考にして後悔のない住宅売買を実現しましょう。ARUHI 住み替えコンシェルジュでは不動産売買に関する相談をオンラインで無料で承っております。マンションの売買を検討している方、種別を悩んでいる方、時期を悩んでいる方など個別の相談に、不動産売買の実務経験者が対応します。お気軽にお問い合わせください。
\ご自宅にいながら約60分で相談できる/
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