マンション売却を行う際には、いくつかの必要書類を用意しなければなりません。本記事では、マンション売却時に準備すべき書類や、売却開始から完了後までの流れを紹介！必要書類の入手方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

マンション売却に必要な書類と入手法

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マンション売却時には段階ごとに必要な書類が異なってきます。ここでは押さえておくべき必要書類7種を紹介します。

・身分証明書

・印鑑登録証明書および実印

・登記済証（権利証）または登記識別情報

・固定資産税・都市計画税納税通知書

・口座情報のわかる通帳・キャッシュカード

・マンションの管理規約・長期修繕計画・総会議事録等

・管理に係る重要事項調査報告書

身分証明書

身分証明書は売主本人を証明する上で必要です。基本的には売却の申し込み時と契約・引渡時のタイミングで使用します。以下4つが身分証明になる書類です。

・運転免許証

・マイナンバーカード

・パスポート

・健康保険証

健康保険証やマイナンバーカード

健康保険証やマイナンバーカードは、区役所等の機関で取得可能です。この二点に関してはその場で負担する費用はないので、手続きが完了するとその日のうちに受け取ることができます。

運転免許証

運転免許証は本試験時の受験料1750円と、交付手数料2050円が必要です。合計3800円の費用がかかるので、免許を身分証として使う場合には別途費用の準備をしましょう。

パスポート

パスポートは申請の際に使用する収入証紙2000円に加え、5年、10年のものを購入するかで金額が変動するためこちらも別途費用の準備が必要です。

印鑑登録証明書および実印

マンション売却に限らず、不動産売買時には発行してから3ヶ月以内の印鑑登録証明書が必要となります。こちらも契約・引渡時に使用する書類ですが、発行後3ヶ月以上のものは取り直す必要があるので、売却を決めた際に用意するのがいいでしょう。

区役所等の機関で発行、またはマイナンバーカードを持っている人はコンビニのコピー機で入手することができます。発行手数料として数百円かかるので事前に小銭を用意しておくと便利です。

登記済証（権利証）または登記識別情報

登記済証は権利証とも言われる書類で、申し込み時と契約・引渡時に使用します。物件の所有者を証明するための大事な書類のため、紛失してしまった際には法務局が郵送で行う事前通知を利用しましょう。他にも、司法書士や資格代理人に本人確認のための情報を提出してもらう方法もあります。

固定資産税・都市計画税納税通知書

固定資産税、都市計画税の納税額を納税者に通知する書類を指します。マンションの固定資産税と都市計画税の金額確認の際に必要です。万一紛失してしまった際には原則、再発行はできませんので注意してください。

ですが市役所に行き、不動産の所有者本人あるいは同居家族、代理人であれば固定資産税評価証明書と呼ばれる書類を発行できます。手数料として数百円かかりますので事前に準備しておきましょう。

口座情報のわかる通帳・キャッシュカード

売却代金を受け取るための振込先を提示する上で必要です。不動産会社によっては提携の金融機関があり、利用先が限定されることもあります。

マンションの管理規約・長期修繕計画・総会議事録等

マンションに住む際のルールや、修繕が必要な場合どのような計画が記載されているのかをまとめたものになります。媒介契約時までに必要となりますので早めの準備がおすすめです。

管理に係る重要事項調査報告書

マンション購入には欠かせない情報が記載された書類のことです。

例）

・必要な管理組合に支払う管理費

・修繕積立金の月額

・駐車場や駐輪場

・バイク置場等の区画数や利用状況

・管理組合の収支と財産の状況

・大規模修繕の実施状況

・専有部分の利用方法
・楽器やペットのルール

こちらは基本的に引き渡し時に必要となりますが、他の書類を準備する上で先にまとめておいて損はないでしょう。

ここまで売主が用意する必要書類7点を紹介してきました。中には不動産会社側が用意する書類もあり、契約時にとても役立つ書類となっています。不動産側が準備してくれる書類は以下5点になります。

・告知書

・調査報告書

・重要事項説明書

・売買契約書

・収入印紙

告知書

不動産会社が売主から聞いたマンションに関する情報を記載したものです。売主はマンションの状態を正直に話す必要があり、明確にはっきりと伝えなければなりません。一般的には以下の内容が含まれます。

1. 土地

・土壌汚染調査と現況

・土地の所有者と利用状況

・周辺の土地の過去及び現在の利用状況

2. 建物

・新築時の設計図書ほか

・リフォームや修繕の履歴

・アスベスト使用の有無

・耐震診断の有無

・室内の瑕疵や、これから壊れる可能性のあるもの

・過去の所有者と利用状況

3. その他

・従前の所有者から引き継いだマンションに関した全資料

・消費生活用品製品安全法に規定する特定保守製品の利用状況

・俊工・リフォーム時の会社と連絡先など

調査報告書

調査報告書には、マンション管理に必要な内容が記載されています。マンションの管理会社が発行したものを指し、不動産会社が管理会社に申し込みをして発行されるものです。発行手数料は管理会社によって異なり、相場は8,000〜10,000円と言われています。

また、以下の内容が調査報告書にはまとめられています。

・管理費

・大規模修繕費用の予定と費用

・積立金総額と使途

・積立金の滞納額

・バルコニーやトランクルームの専用使用権

・駐車場利用と契約（駐車場利用も継続できるか）

・耐震診断検査の有無

・アスベスト使用調査の記載の有無

・ペット、楽器のルール

・火災や雨漏り、心理的瑕疵、マンション内トラブルの記録

・インターネット、BS、CS、WIFIなどの設備状況

・防犯カメラ、検温器、除菌スプレーなどの設備状況

重要事項説明書

告知書や調査報告書を基に作成される書類です。マンション契約後、入居前に買い主に渡され、売り主も内容を確認できます。報告内容と一致しない場合は修正が可能です。

売買契約書

マンション売買の契約内容を含め、売り主と買い主が相違点を確認する際に必要です。トラブルを回避するための重要な書類で、重要事項説明書と同時に準備されます。

収入印紙

マンション売買の際、必要な収入印紙は通常不動産会社が準備してくれます。契約完了後に清算され、必要な金額は不動産会社が基本的に把握しています。

売却までの主な流れ

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マンション売却は、媒介契約、売買契約、引き渡し、確定申告の4つのステップに分けて進行します。各段階で必要な書類は異なりますが、都度用意していては間に合わないものもありますので事前に全て用意しておくのがいいでしょう。

売却の流れごとに必要な書類を紹介

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4つのステップを踏みながら細かな書類提示が求められます。ここでは段階ごとに必要になる書類を紹介します。

媒介契約時に必要な書類

1. 身分証明書

査定時には通常必要ありませんが、特定の不動産会社では権利証と照合のために運転免許証などの提示を求めることがあります。

2. 登記済証（権利証）

または登記識別情報 登記済証や登記識別情報通知書は売主が所有する重要な書類で、査定時に不動産会社が真の所有者を確認する際に提出を求めることがあります。

3. 固定資産税・都市計画税通知書や固定資産税評価証明書

毎年送付される固定資産税通知書は査定時に不動産税と都市計画税を確認するために必要であり、戸建の場合は未登記建物の情報も求められることがあります。登記費用の見積もりには固定資産評価証明書が必要ですが、多くの売主は不動産会社に委任して取得します。

4. 分譲時のパンフレット

分譲時のパンフレットは、査定時に掲載される間取り図を作成するために必要です。

5. 住宅ローンの返済予定表または残高証明書

住宅ローン残債がある場合、査定前に正確な残債を把握するために返済予定表や残高証明書が必要です。

6. 建物状況調査書（インスペクション報告書)

建物状況調査書は専門家による物件の状態を調査するための書類で、不具合を事前に確認しトラブルを防ぐ役割があります。

7. 既存住宅売買瑕疵保険の証明書

既存住宅売買瑕疵保険に加入している場合、査定時に証明書を用意すると理想の売却価格で売却できる可能性が高まります。

8. リフォーム箇所が分かる資料

リフォームをしている場合、査定時にはどこをリフォームしたかを示す資料を用意すると役立ちます。

9. 耐震診断報告書やアスベスト使用調査報告書

売却時のポイントとなるため、持っている場合は査定時に不動産会社に伝えると良いでしょう。

売買契約時に必要な書類

1. 印鑑証明書・実印実印は売買契約書に押印する必要があります。売買契約時や所有権移転登記時にも印鑑証明書が必要です。発行は引き渡し後3ヵ月以内で、取得は市町村役場で行い、費用は約300円です。

2. 付帯設備表売主が設備の有無や不具合を記載する書面であり、不動産会社から受け取ります。

3. 建築設計図書・工事記録書区分マンションでは売主が保有していない場合が一般的で、通常不要です。

4. 売買契約書は不動産会社が作成する書類で、売買代金や手付金、引き渡し日などの詳細条件が定められます。特約条項には不具合に関する内容も含まれます。

5. 物件状況確認書（告知書)物件や周辺環境の不具合について売主が記載する書面で、不動産会社から提供されます。

引き渡し時に必要な書類

1. 住民票引き渡し時の所有権移転登記に必要な住民票は、一般的に300円で取得できます。

2. 管理費の確認書買主へ提供する管理費および修繕積立金の確認書には、管理費や積立金の額、滞納額が記載されています。これは管理組合または管理会社から提供されます。

3. 抵当権の抹消に必要な書類抵当権の抹消には登記済証や登記識別情報通知書が必要で、これらは売主の銀行や保証会社が保有しています。引き渡し時に金融機関の担当者が持参します。

4. 管理規約・理事会の会計報告書や議事録売主が保有する管理規約は買主へ引き渡され、最新の理事会会計報告書や議事録があれば買主に提供されます。

5. 設備取扱説明書・保証書売主が所有する設備取扱説明書や保証書は、買主に引き渡されます。これには浴室乾燥機や食洗機などの設備に関する説明書や保証書が含まれます。新築物件の場合、販売会社から提供されたものです。

確定申告時に必要な書類

1. 売却したマンションの謄本所有期間を証明するために必要な売却したマンションの謄本は、法務局で取得できます。謄本は1通600円で、所有権移転登記に使用されます。

2. 住民票の除票売却前に取得する住民票の除票は、住んでいた市町村役場で入手可能です。取得費用は一般的に300円から400円で、売却前日の住所と譲渡資産の所在地が異なる場合には附票が必要です。

3. 売却物件の購入時売買契約書など売却物件の購入時の売買契約書の写しは、取得費の根拠を示すために必要です。土地価格と建物価格を分類し、建物価格に対して減価償却の計算を行い取得費を算出します。

4. 売却物件の売却時売買契約書など売却時の売買契約書の写しは、譲渡価額の根拠を示すために必要です。売買代金に固定資産税清算金を加算した金額が譲渡価額となります。

5. 費用を証明する領収書など譲渡費用の根拠を示すために、仲介手数料などの領収書の写しを提出します。仲介手数料や印紙税などが譲渡費用となりますが、抵当権抹消に要した費用は含まれません。

6. 譲渡所得の内訳書（確定申告書付表兼計算明細書）譲渡所得の内訳書は国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。確定申告時に提出し、譲渡所得の内訳を詳細に記載します。

マンション売却の必要書類を忘れずに準備しよう！

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本記事ではマンション売却時に準備すべき必要書類と入手法について紹介しました。査定から確定申告まで自身で確認しなければならないポイントが多くあります。余裕を持って準備に取り掛かり、見落としがないよう心がけましょう。