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2024.05.16

2024.05.16

火災後の支援に必要となる罹災証明書とは?申請の仕方や注意点もご紹介

火災で家が被災した場合は、罹災証明書の発行が必要です。罹災証明書があることで、被災支援が受けられやすくなります。しかし手続きをするにあたって、やり方が分からず困惑する方もいることでしょう。本記事では、罹災証明書の申請のやり方や注意点について解説します。

 

罹災証明書とは?

出典:pixta.jp

 

罹災証明書とは家がどれだけの被害を受けたかを証明する書類のこと。火災が代表的ですが、水害や地震、津波、竜巻などさまざまな自然災害で建物が被害を受けた場合も罹災証明書の発行ができます。

 

罹災証明書を発行することによって行政からの補償の程度が決まってくるので、万が一住む家で被災を受けた場合に申請がおすすめです。

 

被害の程度は6段階で区分

出典:pixta.jp

 

罹災証明書での被害の認定基準は、「全壊」「大規模半壊」「中規模半壊」「半壊」「準半壊」「一部損壊」の6つ!建物の被害状況に応じて、それぞれの段階に区分けされます。

 

被害の認定基準 被害の程度
全壊 ・住居、床面積ともに70%以上が破損

・建物の原型がとどまっていない

・原型が残っていても倒壊リスクの高いものは全壊扱い

・補修工事をしても住むのが困難

大規模半壊 ・建物の約50~70%が損壊している状態

・大規模な修繕をしないと住むのが困難

中規模半壊 ・壁や床、天井のいずれかの室内に面する部分が損壊し住めない状態

・修繕すれば住むことが可能

半壊 ・約20~70%程度に損壊の症状が見られる

・損壊がひどいが修繕すれば通常通り住むことが可能

・屋根瓦や壁面が破損している

準半壊 ・建物の約10%~20%が損壊している

・住宅が半壊または半焼にあたいする損傷を受けている

一部損壊 ・約20%以下の損壊で半壊に至らない

・住居の一部が損壊しているが生活に支障がない

・簡単な補修で損壊を修復することが可能

 

被災証明書との違いとは?

出典:pixta.jp

 

罹災証明書と間違われやすいのが、被災証明書です。どちらも火災や災害などで申請できる書類ですが、被災の対象が異なります。罹災証明書は災害による家の被害を証明するもので、被災証明書は被災したことを証明する書類です。

 

とはいえ被災証明書も申請すれば減税や救援物資の支給などいろいろ支援が受けられるので、罹災証明書と一緒に申請してみてください。

 

火災などの災害で罹災証明書が必要になる理由

出典:pixta.jp

 

火災や地震などの災害を受けたことがない方にとっては、なぜ罹災証明書が必要になるのか疑問に感じている方もいることでしょう。罹災証明書は、家が被災した後の生活の再建として重要な書類となります。

 

もし罹災証明書を申請しなかった場合、生活の再建で苦労するかもしれません。

 

支援金が支給される

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罹災証明書が必要になる理由は、支援金が支給されるところです。損壊した家を修繕したり、立て直したりする際、かなりの金額がかかります。仮に全壊した家を一から建て直すとなると、膨大な費用が必要です。

 

しかし罹災証明書を申請することで、支援金を受け取れる可能性があります。とくに建物が半壊以上の場合は災害救助法の応急修理制度や被災者生活再建支援法の支援なども受けられるようになるので、家が被災した際は活用できる支援制度は積極的に活用しましょう。

 

税金や保険料などが減免されやすくなる

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火災で家が被災した場合、税金や保険料などが減免されやすくなります。健康保険料や住民税、固定資産税など従来であれば支払わなければならない項目でも、家の被災状況によってはかなり減免されるかもしれません。

 

ただし、自治体によって対象となる税金の種類は異なります。詳細を知りたい場合は、ぜひ各自治体に問い合わせてみてください。

 

火災保険の申請が通りやすい

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万が一に備えて、火災保険に加入している方もいることでしょう。もし火災や災害などで家が被災した場合は、罹災証明書を発行してもらった上で保険金の申請をするのがおすすめです。罹災証明書があると、保険金の申請が通りやすくなり復興しやすくなります。

 

ただし火災保険を申請する際は、被災した家をそのままの状態にしておくことが必要です。もし損壊した家を解体したり掃除してしまったりすると、被害の大きさを適切に判定することができず、場合によっては保険金が受け取れなくなってしまいます。

 

せっかく降りるはずの保険金がもらえないのは非常にもったいないので、火事や災害などで家が被災した場合はそのままの状態にしておきましょう。

 

新しい住まいが見つけられる

出典:pixta.jp

 

火災や災害などで家が全焼または全壊してしまった場合、新しい住まいを探さなければなりません。火災で住む家を失った場合は、罹災証明書があれば仮設住宅や公営住宅への入居が認められやすいです。

 

ただし、自治体によって住まい確保の支援は異なります。例えば東京都の場合は都民を対象に火災で住居を失った場合は、3ヵ月間は公営住宅に住むことが可能です。万が一火災で住まいを失った際は、自治体に問い合わせをしてみてください。

 

罹災証明書の申請手順とポイント

出典:pixta.jp

 

初めて罹災証明書を申請する方の中には、無事手続きができるかどうか不安に感じている方もいることでしょう。しかし、罹災証明書の申請は難しく考える必要はありません。災害発生時は一刻も早く支援を受ける必要があるので、申請は簡単にできます。

 

具体的にどのような手順で申請をしていくのか、申請手順を見ていきましょう。

 

1. 現場写真の撮影

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火災による被害の実態を伝えるために、申請前に現場写真の撮影が必要です。正面や後ろなどさまざまな方向から、全体の被害を写真に収めましょう。

 

被害状況をより詳細に伝えるためには、損壊箇所が酷かったところをアップで撮影するのがコツです。

 

2. 罹災状況申告書の提出

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罹災証明書を発行してもらうためには、罹災状況申告書をもらい管轄の消防署または自治体に提出しなければなりません。氏名や住所、電話番号、火事が起きた建物の住所、火事が起きた年月日、被災状況などを記載し罹災状況申告書を提出しましょう。火災の場合は提出する場所は、消防署となります。

 

また罹災証明書を提出する際、運転免許証や健康保険証などの身分証明書などが求められる場合があるため、必要なものをそろえた上で手続きに臨みましょう。

 

【罹災状況申告書の提出で持参するべきもの】

・罹災状況申告書

・印鑑

・本人確認のための身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード、保険証など)

・被害状況写真

 

罹災状況申告書の提出は、受け取ってから5日以内と義務付けられています。多少過ぎても罰則を受けることはないですが、かなりの時間が経過してしまうと申請が通らなくなるリスクがあるため早めの提出が望ましいです。

 

もしスケジュールの都合で手続きが難しい場合は委任状があれば代理人での罹災状況申告書の提出が可能です。ただし委任状を使った申請は悪用されやすいので、可能な限り家族にお願いをしましょう。

 

3. 現場調査と被害程度の認定

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罹災状況申告書の提出が済んだら、調査員による現場調査が行われます。国が定めた調査方法に則って、屋根や外壁、柱など家の損壊状況を細かく調査。被害状況を把握した上で、被害程度が認定されます。

 

4. 罹災証明書の発行

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現場調査が終わったら、罹災証明書が発行されます。万が一調査内容に納得がいかない場合は、再調査の依頼が可能です。

 

罹災証明書は今後の生活建て替えや支援などで必要となるので、なくさず大切に保管しましょう。

 

罹災証明書の発行での注意点

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罹災証明書の発行をしてもらう際、いくつか注意しなければならないポイントがあります。誤った認識で罹災証明書の発行手続きを行ってしまうと、申請が通らなくなるかもしれません。不利な状況に陥らないためにも、事前に注意点を把握しましょう。

 

申請期限が決まっている

出典:pixta.jp

 

罹災証明書は、申請期限が決まっています。これは不正申請を防ぐためであり、自治体によっては火災発生から2週間以内と定めている市町村もあるので注意が必要です。火災の被害状況によっては発行に時間がかかることもあるので、早めに手続きに取り掛かりましょう。

 

後片付けは現場調査が終わってから行う

出典:pixta.jp

 

火災発生後、すぐに後片付けに取り掛かる方もいるはずです。しかし罹災証明書が発行されるまでは、現場をそのままの状態にしましょう。

 

後片付けをしてしまうと正確な被害状況を把握することができず、場合によっては誤った被害認定を受けてしまったり、罹災証明書が発行できなかったりというようなことがあります。

 

後片付けをしたい気持ちは分かりますが、正確な被害状況を調査員に伝えるためにもしばらくは放置しましょう。

 

火災で家が被災した後は罹災証明書を発行しよう

出典:pixta.jp

 

本記事では、罹災証明書の申請のやり方や注意点について解説しました。罹災証明書の発行は難しく捉えがちですが、手続きの流れはシンプルなので初めての方でもスムーズに申請できます。万が一火災で家が被災した場合は、罹災証明書を発行し支援を受けましょう。

この記事を書いた人

ARUHI 住み替えコンシェルジュ
編集部

住み替えのプロ、ARUHI 住み替えコンシェルジュがわかりやすくご説明し、一人ひとりに寄り添った、安心できる住み替えを徹底サポートします。

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